シリーズ22の1:「お邪魔します!娘夫婦の新婚旅行に!」
&「欧州一筆書きの旅D2」<フランス・ベルギー(&ルクセンブルグ)編>NO18
DAY6:2025年8月13日(水)③
3人でモンサンミッシェルを目指して歩いています。

記念撮影をしながら、のんびり歩いていきます。

巨大パーキングから、20分程度で着きそうです。
暑くも寒くもない中、モンサンミッシェルの絶景を眺めながらのとても気持ちのいいお散歩ツアーです。
シャトルバスに乗らなくて正解でした。
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~オムレツ屋さんの前はカオスに~

しかし、気持ちがいいのは、モンサンに繋(つな)がる橋の上(遊歩道)を歩いている時まででした。
モンサンの入口から一歩中に入ると、
「押し合い!圧(へ)し合い!」
のお祭り騒ぎです。
満足に進むことができません。

入口から入った一つ目の赤い矢印のあたりが最も混み合っています。
その混み合う最大の原因が、そこにモンサン名物「ふわふわオムレツ」のお店(ラ・メール・プラール)があることです。
・修道院を目指し前進しようとしている観光客
・オムレツ屋さんで並んでいる集団
・オムレツを食べようか、前進しようか迷っている人々
大まかに分けると、この3種類の人が混在しているのです。
オムレツ屋さんで並んでいる行列は進まないし、
オムレツを食べない人は進みたいし、
迷った末オムレツを食べようと決めた人は行列の最後尾を探して逆の流れを作っているし、、
進みたくない人が押されたり、進みたい人が進めなかったり、最後尾を探している人が正面からの人とぶつかったり、、
狭い通路上は、まさにカオスです。
ぼくたち3人も意見が分かれています。
ぼくは、オムレツは無理して食べなくてもいい派だし、娘夫婦は無理してでも食べたい派です。
さて、どうしたものでしょう?
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~娘夫婦はオムレツを!ぼくは頂上へ!~
ぼくたちは、短い話し合いの結果、それぞれの嗜好(しこう)を尊重することにしました。
娘夫婦は、その場に留(とど)まり、オムレツを食べる列に並ぶことを選択しました。
ぼくは、修道院の頂上を目指すことにしました。
(オムレツが食べたくなかったわけではなく、一時も早くこのごちゃごちゃした息苦しい空間から逃れたかったのが一番の理由かもしれません)
そして、3時に出口付近で待合せることにしました。
~ぼくは頂上を目指します~

モンサンミッシェルは、周囲900mの小島の上に立つ高さ80mの修道院です。
頂上には、修道院付属の教会があります。
頂上まで行くには、ちょっとした登山をしなければなりません。

修道院の入口まで
1階のほぼ7割は、岩山です。
中央に岩山(いわやま)があり、その岩山の周りに宗教施設がへばりついている感じです。

2階は、岩山の割合が2割くらいに減ります。
「騎士の間(ま)」や「賓客(ひんきゃく)の間」など修道院としての重要な役割の空間が増えていきます。

3階には、岩山の部分はなくなります。
教会のシンボル的な施設のほとんどが3階にあります。
3階までは、がんばって登りたいです。

修道院の入口まで行くのにも結構上らなければなりません。

ようやく、入口に繋がる通路に来ました。

この階段の上に入口があります。

入口に向かう人々を撮った写真です。
撮影者しているぼくの背後の方向に修道院の入口があります。
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~修道院の1階からの眺め~

修道院1階の物見台からの眺めです。
モンサンミッシェルの外にも橋の上にもたくさんの人々がいるのが分かります。

せっかくなので、記念撮影です。

同じ所からのショットですが、左上隅に注目ください。
城壁と見張り台を発見しました。
イギリス軍の要塞として使われていたという証拠を発見しました。

1階から2階へ上がります。
~修道院の2階からの眺め~

2階のテラスからの眺めです。
かなり人が小さくなってきました。
干潮(かんちょう)のため、「サン・マロ湾」の水位が下がって、干潟(ひがた)状になっているのが分かります。
サン・マロ湾の干満差は15mもあるそうです。
干潟を歩く人がぽつぽつ出始めたようです。
よく見ると、かなり、遠くまで歩いて行っているチャレンジャーもいますね。

2階から3階へ上がります。
尖塔(せんとう)がかなり近づいてきました。
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~修道院の3階からの眺め~

3階のテラスです。
ここまで上がると、人が小さ過ぎて豆粒か小石のように見えます。
右上隅には、「サン・マロ湾」に注ぎ込む「クエノン川」まで見渡せます。

3階の教会への入口です。

入口には、機械仕掛けの馬がいます。
歴史ある建造物の前に、このような現代的なアートがあることにびっくりしました。
AIで早速調べてみると、
「モンサンミッシェルのような小島に高度な建築物を建てるには、馬の力が必要だったこと」
「馬の力などを利用して重い物を持ち上げた過去の歴史や生活に思いを寄せてほしいという願い」
などが主なねらいだということです。
確かに、動力のなかった時代、不便な土地にこのような壮大な建築物を建てることは、我々現代人が想像する以上に困難なことだったと思います。

そんなことを思って、周りの建築物を見ると、確かに今まで何気なく見ていた建築物にも畏怖(いふ)の念が感じられます。

普段は、海の中の小島にあるわけですから、建築材を運ぶだけでも大変な苦労があったことでしょうね。

これらのレンガ一つ一つにも往時(おうじ)の人々の苦労が感じられます。

こんな高い所まで運んだわけですからね。
それに、当時はこのような橋も当然なかったですよね。
船で運んだのでしょうね。
頭が下がります。
「機械仕掛けの馬」のお陰で、普段感じ得なかったことが感じられて感謝です。

天気が気になります。
今にも雨が降りそうな空模様です。
でも、何か雲海の上にいるような錯覚(さっかく)を覚える天気になってきました。
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~教会内へ~

モンサンの構造が分かるようなジオラマも展示されています。
小島の岩山にへばり付くように建っていることが分かります。

礼拝堂に入ると何とびっくり、巨大な月のオブジェがあるではありませんか!
見た瞬間、月が空中に浮いているのかと思いました。

上の方に目をやると鎖(くさり)状のもので吊(つ)るされているのが分かります。
それにしても、この月のオブジェ、よくできています。
月の表面のクレーター状の凹凸がしっかりと表現されています。
AIで調べてみると
「モンサンミッシェルのあるサン・マロ湾の干満は月の力によるものである。
月の偉大な存在を意識するためのオブジェである」
ということです。
常設ではないということなので、見ることができてラッキーです。

尖塔(せんとう:最も高くなっている塔)の真下から吊るされているのではないことが分かり、少しほっとしました。

月の巨大オブジェに興奮しているのか、尖塔の高さに感動しているのか忘れましたが、上ばかり眺めていた覚えがあります。

そろそろ、帰路に着こうと思います。
一部の観光客が、秘密の降り口だと教えてくれた螺旋(らせん)階段から降りることにしました。
確かではありませんが、その人が言うには、この先には牢獄(ろうごく)があったと言っていました。
確かに、狭く暗い地下牢へ向かう感じがしないこともありません。
同じ道を帰るのは、おもしろくないですから、騙(だま)されたと思って彼らの後についていきました。
狭くてどこに出るのか不安でしたが、すぐに、2階の観光客の大勢いる広場に出ました。
ホッとした気持ちより、牢獄らしいところはあまり見れなかった「がっかり感」の方が強かったです。
そろそろ、時間が気になります。
娘夫婦との集合時刻3時が近付いてきました。
牢獄を探している場合ではありません。
集合場所は出入り口です。
まだ、かなり下りなければなりません。
入口までダッシュで戻ります。
美味しいオムレツを食べて、満足している娘夫婦たちの顔が目に浮かびます。
(第18話、終わりです)
(第19話は、「なかなか来ない娘夫婦」です)
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